お口のトラブル予防のための検査をします
宇都宮市吉野の「みき・さくら歯科」では、歯科医療を通して一人でも多くの方のお口の健康を守り、年齢を重ねてもご自分の歯で食べたり、飲んだり、話したり、笑ったりしていただきたいと思っています。そのためには、むし歯や歯周病にかかってしまったときには、できるだけ早く治療することが大切です。さらにおすすめなのが予防です。そのため当院では、病気にならないような予防歯科に力を入れています。こちらでは予防のための取り組みについてご紹介します。
科学的根拠にもとづいた予防のために
これまで歯科診療は、むし歯や歯周病を治療するためのものでした。そして治療終了後に、定期検診をするようになってきていますが、それも画一的な処置にとどまっているのが現状です。お口の中は一人ひとり異なりますので、「むし歯になりやすい人」もいれば、「なりにくい人」もいます。歯周病も同じです。この「違い」に着目して科学的に解明すれば、一人ひとりのお口の状態に合ったオリジナルの治療・予防プログラムがつくれるのです。
お口の状態を把握するために、当院で行っているのがだ液検査です。お口の中の細菌の種類や数とともに、だ液や歯の質を調べて科学的根拠にもとづいて診療いたします。
だ液検査を行います
だ液検査は、むし歯や歯周病にかかるリスクの程度を知るために行います。検査するのは、むし歯の原因菌の量とだ液の量と質です。おもなむし歯は2種類で、ミュータンス菌が細菌の巣となるプラーク(歯垢)を形成しむし歯のきっかけをつくり、ラクトバチルス菌はむし歯の進行に関与します。食べものを口にするとお口の中が酸性に傾き、歯の成分が溶け出しやすい環境になります。そのままでは、むし歯が進行してしまいますが、だ液には口腔内を酸性から中性にもどす力があるのです。これを「だ液緩衝能」といいます。だ液緩衝能が高いと早く中性にもどるのでむし歯が進行しません。そのため、だ液検査でさまざまな情報を分析するとむし歯になりやすさがわかるのです。
だ液緩衝能
食事をするとお口の中が酸性になり歯が溶けやすくなりますが、だ液が作用すると中性にもどります。そして歯は1日のうち何回も、歯の成分が溶け出す「脱灰(だっかい)」と歯の成分がもどる「再石灰化」をくり返します。このバランスがくずれて再石灰化が追いつかないとむし歯が進行するのです。お口の中の環境がどれだけ早く中性にもどるかはだ液の質が左右します。だ液検査では、だ液緩衝能もチェックします。
歯科衛生士と歯科医師のチームで予防します
予防処置は歯科衛生士と歯科医師が連携して行います。歯科衛生士は単なる歯科医師のアシスタントではありません。国家資格を持つ専門職で、口腔ケアのスペシャリストです。当院では一人の患者様に一人の歯科衛生士が毎回お口のケアをする「担当衛生士制」を採用しています。いつも同じ歯科衛生士がお口の中をチェックするメリットは、変化に気づきやすいことです。また前回の歯みがき指導がうまく伝わっているかもわかります。そして顔見知りになるので、なんでもご相談いただきやすいのも利点です。
お口の変化に気づいたら、すぐに歯科医師に伝え、早期発見・早期治療ができますので、密接な歯科医師と歯科衛生士との連携がお口の健康を守ります。
歯科衛生士によるPMTCをご提供します
「毎日歯みがきをしていてもむし歯や歯周病になってしまった」……と嘆いていませんか? 確かに毎日の歯みがきによるセルフケアはお口のトラブル予防に欠かせません。しかし、お口の中は形の異なる歯が並び、歯と歯の間や歯と歯ぐきの溝などのすみずみまでしっかり汚れを落とすことはなかなかできません。
汚れを残してしまうと、むし歯の原因菌がネバネバした成分をつくり、それが歯に付着します。そこにバイオフィルムが形成されてしまうと、バリアが張られてしまうので、洗口剤でゆすいでも落とすことはできません。このバリアを外すために行うのがPMTCです。